September 13, 2009
マーケティング脳vsマネジメント脳
アル・ライズの日本語訳の最新作です。といっても読んだのは実は先月・・・。簡単に言えば、マネジメント層の頭脳は左脳型。確かに、右脳型の経営者って怖いと言えば怖い(弁護士や会計士ほどではないが・・・(笑))それに対して、多くの場合に適していると思われるマーケティングのタイプは右脳型ですね。
帯からして面白いです。
いや、勝ちとか負けとか言う問題では無いと思うのですが。。。しかしこの対立と双方の立場によって結果的に良い結果を出せなかった企業は多く存在する。例えば、
確かにそれはある。しかし、すべてがこういう会社ではないとも思います。例えば、買収による買収で企業そのものが成長してきたシスコ。殺してしまった技術も存在するが、プロダクトポートフォリオの拡充の仕方がうまい。今でも、かつての中核をなしてきた製品(例えばcat65/76)と、新製品(nexus)を中核にして買収活動を続けています。そして、シスコのブランドは、(特にエンプラの)ネットワーキング・カンパニーに重きをおいていると思います。シスコは業界でも技術よりも、マーケティングの会社だといわれている所以でしょう。
さて、こうした話をきっかけに、特にブランディング中心の話の展開になっています。企業買収だけでなく、商品開発。
いくらよりよい商品を作っても、強いブランドは築けない。強いブランドを築くためには、商品をよりよいものにするだけでなく、他とは違うものにする事が必要だ。
納得。最初の引用でもありましたが、まずは方向性(カテゴリ)をしっかり定める必要がありますね。その上で、この分野(カテゴリ)で代表格になる必要があります。この代表格になるために、消費者のハートを奪ういわゆる「違い」が必要な訳です。
この「違い」を出す方法として本書では様々な方法が紹介されています。大きく言えば、マーケティングでいうSPTですね。SPTはS:セグメンテーション、P:ポジショニング、T:ターゲット。より明確に出る方が「違い」が出しやすいです。
その失敗例とは、、
特にSPTが明確ではない中間市場を狙うとあまり成功しない。しかしマネジメントの立場(脳みそ)からしてみれば、中間市場はパイも大きく、ある意味成長の中核を担う可能性が大きい。だからこそ成功の可能性が高く、会社としても投資すべき。と考えるのが一般的ですね。しかしニッチ、もしくは新しいカテゴリーを見落としがちになります。つまりカテゴリー(セグメンテーション)を固定的なものととらえてしまうと。新しい革新的なものが登場したとしても、それは既存カテゴリーの改良商品と言った具合に。こうした考え方が身に付いてしまうと、例えばグーグルの出現は、AOLやYahoo! の延長上に見えたのかもしれません。
アル・ライズの書籍は、読み物としては大変面白いです。ただしある程度、学問的なマーケティングの知識を前提としているように思えます。つまり、教科書的ではないという事。
マーケティングの基礎は、「マーケティング原理」や「コトラーのマーケティング思考法」などを参考にして下さい。
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