January 26, 2009

でんかのヤマグチ




cover_20090126.jpg今週の日経ビジネスより。

でんかのヤマグチという、いわゆる町の電気屋さんが特集されていました。

 町の電気やと言えば、量販店の台頭により、経営そのものを非常に圧迫されています。特に若い人たちは、町の電気屋などにはたちよりもしないと思います。事実、私自身も自分が住んでいる町の電気屋などは一度も立ち寄ったことがありません。何とも店舗が狭く、立ち寄りにくいというのもあります。

 この日経ビジネスの記事の中に、いくつか面白い数字がありました。このでんかのヤマグチさんの粗利はなんと37.8%。薄利多売を得意とする家電量販店とは明らかに逆のアプローチですね。しかも、パナソニックの販売店の平均は、30-33%だそうです。特にj部品修理は、人件費を除けば非常に粗利が高い模様。とはいっても、基本的にクーラーなどでも感じますが、その設置料金は意外にも高いと思いますが。

 このヤマグチのユニークなところは、購入した商品に欠陥があった場合、「お客様の期待を裏切ったのは事実。壊れた製品を修理する前に、まずはお客様の『心の修理』が不可欠だ」と社長が語っています。うーん、心の修理とはよく言ったものだ・・・と思いますが、これはほぼすべてのビジネスにおいて、非常に基本的なところですね。特に、薄利多売のビジネスを展開しようとした場合、最も見落としがちな部分です。

 ヤマグチはもちろん従業員がたくさんいるわけではありません。外販営業は13人(記事による)。その営業マンが全ての可能性のある顧客を訪問、もしくは量販店に対抗する形でのビラの展開を積極的に行っていません。いわゆる「集中と選択」を中心に行っています。

 顧客を2つの軸のセグメントに分けています。年間購入金額と購入頻度です。そこで驚くのが、1年未満に累計100万円を超えるお客が、19.5%。さらに1年間で1%以上伸びています。それとは対照的に、累計30万円未満で頻度が3-4年に一度の顧客の割合が低下。つまり、社内の限りあるリソースを可能性の高い、いわゆる優良顧客に絞って展開していると。

 マーケティングでは、SPTと呼ばれる基本的な方法があります。S:セグメンテーション、P:ポジショニング、T:ターゲットです。顧客のセグメンテーションをうまく分けて、自社のポジショニングを量販店と全く反対の形で位置づけ、そしてターゲティングをきっちり行っている良い例かと思います。

 「たまに帰ってくる息子が『ヤマグチ』は高いから、オレが駅前の量販店で買ってきてあげるよ」なんて言っても、操作が分からない、壊れた、などの場合にすぐ駆けつけてくれるのは、量販店でも息子でもなければ、ヤマグチの外販営業マンだそうです。うーん、社員だとしたら嬉しい一言ではありませんか。もちろん、そういわせるヤマグチの社員さんもすごい。。


でんかのヤマグチ: http://www.d-yamaguchi.co.jp/index.html


ブログランキング
↑ランキング参加中です。クリック1票、お願い申し上げます。

"でんかのヤマグチ” に関連する記事







この記事へのトラックバック用URL
Trackback用URL:
http://mt.nitty-gritty.org/mt/mt-tb.cgi/700
トラックバック

mt.gif