January 6, 2009
口コミを利用する―花王
今週の日経ビジネス(1月5日号)の成長の研究で「花王」が特集されています。花王と言えば、最近ではカネボウを買収して、そのコンシューマ市場での製品ポートフォリオを拡充しています。そして、長い間増収増益をしてきた、非常に優良な会社でもあります。特にマーケティングに力を入れており、数多くの製品部門でトップシェアを築いています。
さて、その花王も中国で展開しており、この日経ビジネスで記事になっていたのは、口コミの部分。しかも中国においてです。その中でも印象的だったのが、
■花王のネット口コミ戦略
インターネットの普及も重なって、この情報の伝達が以前に比べて相当早く、かつ企業の視点からみれば、安いのも事実です。もちろん、消費者市場でのテレビCMや雑誌、新聞での一面広告に比べればその格安さは言うまでもありません。そして、花王は、いち早くこの効果に目をつけ、「アジエンス」、「オーブ」などの商品を徹底的にブログにて広める工夫をしてきました。
ネット上の関連記事をいくつか読んでみると、結構面白いことやってるんですね、花王は。しかし、極めてそのセオリーに忠実です。
まずは、自社のサイトで徹底的に情報を用意します。ネット上の口コミを利用する場合、自社のサイトが情報発信の中枢になるのでしょう。その他のツールはあくまでも、補助的存在です。そして、自社の製品サイトが用意できた段階で、部ログによる情報発信を始めます。これにより、検索エンジンでサーチしてきた人たちが引っ掛かります。また、トラックバックやコメントの仕組みにより、他のブロガーたちとつながる事により、情報伝播の大きさと速さを高めると。もちろんアルファブロガーと呼ばれる人たちには、事前にサンプルを渡してあるのは言うまでもないでしょうね。(あまりやりすぎると、極度なステルス・マーケティングとして非難されちゃいますが・・・)
こうして情報が広まります。もちろんインターネットで知りえた情報を確かめるために店舗などで実際に見て、そして(試しにでも)購入してみると。購入したら、ここからが勝負。もちろん商品が良い事が大前提ですが、後は使ってみた感想を利用者が実際にWEBに書き込む。それは、口コミサイトでも、ブログでも。
こうした情報を検索エンジンが拾って、さらに情報の拡販に拍車をかけるわけです。一連のタスクは極めてマーケティングの基礎に忠実ですね。いわゆるAISASってやつです。
■花王のマーケティングにかける執念
このプロセスには2つの重要なポイントがあります。実際には3つと言いたいのですが、検索エンジンは自社でコントロールできる部分が少ないので割愛します。
まず、情報キーパーソンと呼ばれる人。この人たちが情報の発信を始めないと、何も起きないわけです。花王は、情報キーパーソンを徹底的に調査します。上皮につながる先端情報をどこから入手しているか?そして、時間や曜日などの関連、などなど。その行動パターンに合わせて、テレビCMの時間や起用するタレントまで変更するようです。たとえばOL中心になる場合は、週末の午後11時を中心にとか。。。
次に購買です。買い物にも同行して、立ち止まったりすると、「あの売場で立ち止まったのはなぜですか?」「どの商品に興味があったのですか・・・」など。購買してくれないと、これまた情報拡販スパイラルに入りませんので、この部分も大事です。
この二つを徹底的に抑えると。花王の商品の場合はネットで広まっても、実際の購買は店舗でおきますので、こうしたネットと実際の店舗での購買の組み合わせによる口コミマーケティングの展開を行っているようです。
残念ながら雑誌でも新聞でも、ましてやテレビでも、自動的に広告をスキップするように目が動いています。もちろん今日読んだ新聞、雑誌の広告なんて覚えていません。テレビだって。。。。同じです。受動的にうける広告ってのは、人間そのものが受け流すようになっているような気がします。実際に自分で探して、そして得た情報はしっかり覚えています。。。これがそのまま購買につながるのです。
しかし商品そのものが良い事が大前提となりますが・・・最近では商品そのものの差別化は極めて難しくなってきたので、このような口コミによるマーケティングはインパクトがありますね。人が良いというと、どうしても直観的に良いと思ってしまう。実際に使っているにも関わらず...。
↑ランキング参加中です。クリック1票、お願い申し上げます。
"口コミを利用する―花王” に関連する記事
http://mt.nitty-gritty.org/mt/mt-tb.cgi/695